起きて、
おはようって電話をして、
甲子園を見ながら、ペディキュアを塗って、
雷がすごいよーって、電話がかかってきて、
ピアノを弾いて、
漫画を読んで、
ご飯を食べて、
部屋をぞうきんがけして、キャンドルを焚いて、
テレビを見て、
お風呂に入った。
そんな連休2日目。
キラキラ☆さんへのメッセージに書いたこと。
今までのあたしが持てなかったもの。
それは、信じる強さだ。
ジゲンが戻ってきてくれたら、
そのときは大きな声で伝えるんだ。
あいしてるよー、ジゲン。
声が聞きたいな。
とても恋しい。
昼くらいに起きて、
パソコンで遊んで、
ハンバーグ作って、
漫画読んで、
ピアノ弾いて、
ジゲンから電話がかかってきて、おしゃべりして、
友達とごはんを食べに出かけて、
帰ってきて、お風呂して、
今度はあたしから、ジゲンに電話をして、またおしゃべりして。
連休初日は、そんな1日。
*
あたしたちがやってることは、
変なのかな。
声が聞きたくなって、と電話をくれた。
おやすみが言いたくて、と電話をした。
ジゲンと話すのは、とても楽しい。とてもあたたかい。
それでも。
あれは無意識なんだろうな。
ジゲンの話し方は、いつもよりどうしたって丁寧だし、
あたしのことを、ジョージさん、呼ぶ。
さびしい。
だけど、
無理にほどきたくないと思う。
バカな話ばっかりして笑っていたら、
突然、胸がきゅーきゅーした。
会いたいよう。
恋しいよう。
全身が叫んでいるような気がした。
*
おやすみジゲン。
また明日ね。
おやすみなさい。
あたし、限界に達したんだー。
危ないなあとは思ってた。
明け方に突然目が覚めて号泣したり、
デスクに座ってても、スタバでお茶してても、突然涙が出てきたり、
ああ、そろそろ限界なんだなあって。
だから、さっさと帰って布団にもぐろうと、急いで会社を出たんだ。
電車で、無理をして、ジゲンに、おつかれさまってメールして。
そしたら、おつかれさまでしたーって、返ってきて。
読ん瞬間、何かが切れた。
コントロールがきかなくなった。
わんわん泣きながら、ジゲン以外に求めるものは思いつかなかった。
わんわん泣きながら、ジゲンに電話をした。
あの人は、なぜかあたしの居場所をすぐに言い当てて、
迎えにきてくれた。
昨日は、
そんな風にして会った。
たくさん話をしたし、
最後には、抱きしめてくれた。
だけど、
どうしても忘れられないのだと、とても苦しそうに言われた。
ジョージと僕だからこそのこの関係を、
とても大事にしたいと思ってる、それは本当。
だけど、
どうしても忘れられないのだと、
あたしの後ろに見てしまう、ボーイの影を、
どうしても忘れられないのだと、
半年たっても、やっぱり苦しくて、
どうしたらいいかわからないのだと、
そう、とても苦しそうに、言われた。
どうしたらいい?って、聞かれて、
あたしは、もっと一緒にいたい、と答えたんだ。
見当違いに聞こえるかもしれないと思ったけど、そう答えたんだ。
そしたらあの人は、
それだけ?
ちゃんと言って。
って。強い口調で。
だからあたしは、
一緒に暮らしたい、と答えた。
一緒に暮らしたい。
あたしが寂しいときも、ジゲンが寂しいときも、一緒に眠って、
どれだけ仕事が忙しくても、毎日一瞬だけでも、顔を見て、緩んで、
そんな風にジゲンと過ごしていきたい。
ずっとそう思ってる。
そう伝えた。
とても嬉しいよ。
あとは僕の心の問題なんだ。
昨日は、そんな話をしたんだ。
*
1日たっただけなのに、
あっとゆうまに心はカラカラだよ。
ジゲンを求めて求めて、
何も手につかない。
明日から3連休。
ジゲンといっぱい一緒にいたくて、空けていたから、
何もすることのない3連休。
足りなくて、足りなくて、
とても寂しい。
*
今会うと、ジョージに甘えちゃうから。
本当に、甘えるだけになっちゃうから。
会いたいよ。すごく会いたい。
だけど今は、
ジョージだけを見て飛び込めないんだ。
寂しくて、寂しくて、胸がつぶれそうになったら、
どうしたらいい?
そしたら電話すればいい。
すぐに飛んでいくよー。
あたしね、カラカラなの。
カラカラすぎて、すぐに胸が苦しくなるの。
だからメールしていい?いっぱい電話していい?
もちろんいいよ。
ダメな理由なんて思いつかない。
*
本当は、
会いたいよ、会ってよって、
叫びだしそうだった。
だけど、
突き刺さるようなジゲンの言葉が、
愛でいっぱいなのもわかった。
だから、
あたしは、
あたしたちを信じる。
*
求めることと、求められることは、同じだと思う。
求めるこころは、求められることでしか、満たされない。
あと1週間で、30歳が終わるよ。
あたしはどこに行くんだろう、なんて、
そんなことはもう思いたくないんだ。
あたしは、
あたしたちを信じる。
ずっと言えなかったことを、伝えた。
とても嬉しいと、ジゲンは応えた。
とても嬉しい、
あとは僕の心の問題だと。
*
それでも、
送っていくよと、車に向かう途中、
突然、抱きしめられたんだ。
ジョージ、と名前を呼ばれた。
いきなり、
涙がボロボロ出てきて、
ああ、あたしは求められたかったのだ、と思った。
やさしさじゃない、許容じゃない、
求められたかったのだと。
あんた、
僕がハグすると泣くんだね〜と、
ジゲンが笑った。
*
眠る前に、
おやすみを言いたいと、メールをした。
電話がかかってきて、
切る間際に、
ジョージ、
ジョージ、
と、
2度呼ばれた。
名前を、呼ばれた。
きっと、
伝えてよかったのだ。
あとは僕の心の問題だと、あの人は言った。
あたしは、
あたしたちを信じて、
待とうと思った。
*
また明日?
とあたしが聞く。
うん。また明日。
とジゲンが答える。
10日ぶりにかわした、
あたしたちの眠る前の挨拶。
ジゲン。
あたしね、思うんだ。
必要とすることと、
必要とされることは、
きっと同じことなんじゃないかって、思うんだよ。
*
おやすみジゲン。
また明日。
あたしが大丈夫か大丈夫じゃないかなんて、
あたし以外の誰にわかるのだろう。
ジョーちゃんは大丈夫だよって、
みんな、そう言いながら離れていくんだ。みんな。
ジゲンがいてくれるなら、
なんだって越えられるのだと、
そう思える唯一のものを、
見つけたのだと思ってた。
あたしは全然大丈夫じゃない。
ジゲンがいてくれないのなら、
あたしは全然大丈夫じゃない。
勇気を出して電話した。
どうしても伝えなくちゃって思った。
4日ぶりに聞くジゲンの声。
ジゲンは何事もなかったかのように出て、
明るく、ひたすら何でもない話をした。
だけど、敬語で、あたしのことを名字で呼ぶその声は、
やっぱり、とても冷たい、高い壁だった。
そのまま、
おやすみーって切ろうとするジゲンに、
何度も深呼吸をしてから、言った。
*
全部のジゲンが、とても好きです。
それを伝えたくて電話しました。
*
ずっとずっと苦しくて、胸がつぶれそうだった。
泣いてばかりで、逃げ出したくなくなって、
過去はいつまで、あたしを追いかけてくるんだろうって、
そんなことばかり考えていた。
だけどこのままじゃいけない、と思った。
何か、大切なことを見失っている気がした。
ジゲンとの日々を、全て読み返した。
あたしはようやく気づいた。
ジゲンが前に言ってくれたんだ。
僕たちは2人とも、
すぐに混乱して、どうしたらいいかわからなくなったりしちゃうけど、
だけど、これからは、
どうしたらいいかわからなくたって、迷っていたって、
混乱していることだけは、ちゃんと伝えることにしませんかって。
嘘のつけない僕たちの関係だから、そうしませんかって。
混乱しているジゲンも、どうしたらいいかわからないジゲンも、
全部あたしの、大切なジゲンなのに。
あたしは、話があたしとのことに及んでしまうと、
とたんに恐怖に負けてしまうのだ。
いなくなることへの不安に、覆われてしまう。
あの人の不安を、包めなくなる。
自分の不安をジゲンにぶつけてしまう。
最低だ。
ジゲンが傷ついているのは、
ボーイのことじゃないんだ。
あたしが、あの人の弱さを受け止めてあげられない、その事実だ。
あたしはいつも、
気づくのが遅い。
*
でも、
僕が、不安になったり、弱さをみせたりすると、
すぐに弱いジョージや、冷たいジョージが出てくるよ?
ジョージの前では、
不安になったりしちゃいけないんだ。
*
ジゲンの弱さをちゃんと受け止めることのできる、
そんな強さを、大きさを持った彼女になりたい。
あたしの臆病は、なかなか治らない。
ジゲンがいなくなったらって恐怖にすぐに負けてしまって、
もう何回も、同じように、あの人を傷つけた。
すぐには無理かもしれない。
だけど、少しずつでも、そんな強さを持ちたいんだ。
あなたとちゃんと向き合えるあたしになりたいんだ。
自信を持って、
大丈夫だよって、飛び込んできていいよーって言えるあたしになるまで、
もう少しだけ、待っていて欲しいんだ。
そんな想いを、
ゆっくりと伝えた。
ジゲンはしばらく黙ってから、
小さな声で、少し待って欲しい、と言った。
*
切る間際に、
ジゲンが、ぼそりと言った。
何も考えずに、ジョージの胸に飛び込めたらって、
ずっと思ってるんだよ。
何も考えずに、ジョージの胸に飛び込みたい。
きっと、もうずっと前から、
あの人はあたしに飛び込めなくなっていたんだ。
あたしは気づいていた。
なのに、それでも強さを持てずにいた。
ジゲン。
ごめんなさい。
あなたは、あんなにいつも、
大丈夫だよって、言い続けてくれているのに、
あたしはなかなか自分に勝てない。
だけど、
守ってもらうだけじゃない。
あなたを守りたい。
胸をはって、
大丈夫だよーって、飛び込んでいいよーって、
そう言える日まで。
ジゲン、お願い。
時間をください。
ジゲン、どうか。
あたしと向き合うことを、
あきらめないで。
*
最後のひとことは、とても寂しかったけど、
だけどあの時、あの人はあたしを、ジョージと言った。
今週はじめて、名前で呼んだ。
ジョージ、というあの人の声を、
あたしは信じる。
信じる。
どうしても伝えなくちゃって思った。
4日ぶりに聞くジゲンの声。
ジゲンは何事もなかったかのように出て、
明るく、ひたすら何でもない話をした。
だけど、敬語で、あたしのことを名字で呼ぶその声は、
やっぱり、とても冷たい、高い壁だった。
そのまま、
おやすみーって切ろうとするジゲンに、
何度も深呼吸をしてから、言った。
*
全部のジゲンが、とても好きです。
それを伝えたくて電話しました。
*
ずっとずっと苦しくて、胸がつぶれそうだった。
泣いてばかりで、逃げ出したくなくなって、
過去はいつまで、あたしを追いかけてくるんだろうって、
そんなことばかり考えていた。
だけどこのままじゃいけない、と思った。
何か、大切なことを見失っている気がした。
ジゲンとの日々を、全て読み返した。
あたしはようやく気づいた。
ジゲンが前に言ってくれたんだ。
僕たちは2人とも、
すぐに混乱して、どうしたらいいかわからなくなったりしちゃうけど、
だけど、これからは、
どうしたらいいかわからなくたって、迷っていたって、
混乱していることだけは、ちゃんと伝えることにしませんかって。
嘘のつけない僕たちの関係だから、そうしませんかって。
混乱しているジゲンも、どうしたらいいかわからないジゲンも、
全部あたしの、大切なジゲンなのに。
あたしは、話があたしとのことに及んでしまうと、
とたんに恐怖に負けてしまうのだ。
いなくなることへの不安に、覆われてしまう。
あの人の不安を、包めなくなる。
自分の不安をジゲンにぶつけてしまう。
最低だ。
ジゲンが傷ついているのは、
ボーイのことじゃないんだ。
あたしが、あの人の弱さを受け止めてあげられない、その事実だ。
あたしはいつも、
気づくのが遅い。
*
でも、
僕が、不安になったり、弱さをみせたりすると、
すぐに弱いジョージや、冷たいジョージが出てくるよ?
ジョージの前では、
不安になったりしちゃいけないんだ。
*
ジゲンの弱さをちゃんと受け止めることのできる、
そんな強さを、大きさを持った彼女になりたい。
あたしの臆病は、なかなか治らない。
ジゲンがいなくなったらって恐怖にすぐに負けてしまって、
もう何回も、同じように、あの人を傷つけた。
すぐには無理かもしれない。
だけど、少しずつでも、そんな強さを持ちたいんだ。
あなたとちゃんと向き合えるあたしになりたいんだ。
自信を持って、
大丈夫だよって、飛び込んできていいよーって言えるあたしになるまで、
もう少しだけ、待っていて欲しいんだ。
そんな想いを、
ゆっくりと伝えた。
ジゲンはしばらく黙ってから、
小さな声で、少し待って欲しい、と言った。
*
切る間際に、
ジゲンが、ぼそりと言った。
何も考えずに、ジョージの胸に飛び込めたらって、
ずっと思ってるんだよ。
何も考えずに、ジョージの胸に飛び込みたい。
きっと、もうずっと前から、
あの人はあたしに飛び込めなくなっていたんだ。
あたしは気づいていた。
なのに、それでも強さを持てずにいた。
ジゲン。
ごめんなさい。
あなたは、あんなにいつも、
大丈夫だよって、言い続けてくれているのに、
あたしはなかなか自分に勝てない。
だけど、
守ってもらうだけじゃない。
あなたを守りたい。
胸をはって、
大丈夫だよーって、飛び込んでいいよーって、
そう言える日まで。
ジゲン、お願い。
時間をください。
ジゲン、どうか。
あたしと向き合うことを、
あきらめないで。
*
最後のひとことは、とても寂しかったけど、
だけどあの時、あの人はあたしを、ジョージと言った。
今週はじめて、名前で呼んだ。
ジョージ、というあの人の声を、
あたしは信じる。
信じる。
責めないこと。
状況を無理やり変えようとしないこと。
穏やかに待つこと。
あたしにできるかな。
こころを閉ざしているあの人がはる壁は、
まるで氷のようだ。
触れようとするたびに、
刺されるように、心臓が痛い。
その痛みに耐えることができず、
あたしはつい、壁をたたいてしまう。壊そうとしてしまう。
遅くないかな。
どうか。
あたしはあの人を待とう。
あの時、
あたしはなんで、
あんな風に、わがままになってしまったんだろうな。
どうしても自分を隠せなかった。譲れなかった。
なのに、ダメなことをしているともわかっていて、
本当の心は何も伝えることができずに、
ただただ、暗いあたしのまま、とぼとぼと歩いた。
一緒にいたいと思っているのがあたしだけだということを、認めたくなかった。
いい子になって欲しいなんて、ジゲンだけには思われたくなかった。
引っ張らないで、
早く帰ろうとしないで、
さびしい。
そんなことを、言った。
ジゲンは、困っていた。
困っているのに、やさしさで精一杯それを隠す、ジゲンの顔を、
とても遠くに感じてしまった。
辛いのはジゲンなのに、
あたしはなんで、自分の心を守ろうとするのだろう。
強くなりたい。
強くなりたい。
強くなりたい。
あたしね、
昔は、野球が大っ嫌いだったんだー。
理由は、父親が好きだったから。
父親ととても仲が悪かった。
何か口を開けば、ケンカが始まった。
それはたいてい、顔を合わす、夕食の時間に起きた。
家族とうまく過ごせない自分が嫌でたまらなかった。
ある時、決めた。
口を開けばケンカになるのであれば、
口を開かねばいいのだと。
それで、黙ることにした。
言いたいことがあっても、堪える。やり過ごす。
たとえ父親と直接ではなくても、
家族の誰かと口をきけば、隣にいる父親が何かを言う。
そこからケンカになる。
だから、食事中は口を開かない。誰とも喋らない。
今思えば、なんてバカな決意。
だけどあの頃のあたしにとっては、それが唯一の、方法だった。
だからあたしの、当時の夕食の記憶は、
話をする家族と、その向こうで流れている、ナイター中継。
俺が白と言えば黒でも白なのだと平気で言う、
父親にとっての権限だった、ナイター中継。
野球なんて、大嫌いだったよ。
ナイター中継なんて、絶対に見たくなかった。
社会人になって3年目くらいからかな、
仕事で野球に関わるようになって、
仕方がないので、ぽつぽつと興味を持つようになった。
4年目に、実家に戻った。
単身赴任人生だった父親が、定年になって帰ってきて、
1度くらい、父と娘として、一緒に暮らしておきたいと思ったから。
じゃないと後悔する。失ってからでは遅いのだと思った。
実家に戻ってしばらくして、
大人になってから、はじめて父親と2人だけで喋った、
その時の話題が、野球だったんだー。
ふと、ナイターを見ている彼に、話しかけてみたのだ。
そしたら、普通に返事が返ってきた。
少しだけ会話をした。
会話だ、と思った。
他の誰も介さない、2人での会話だって。
それから何年もたってさ、
今でもあたしたちは、ぜんぜん仲の良い親子ではない。
だけど、時々2人だけでする会話の唯一のテーマは、野球だったりするんだよー。
たまに、隣に座って見てみたりもするんだ。
大きな声で歓声をあげたり、野次を飛ばしたりするあの人を見て、
変わらんなあーなんて思いながら。
だからあたしね、
父親がきっかけで、野球を大嫌いになって、
父親がきっかけで、野球を好きになった。
それは、
ジゲンに話したい、聞いて欲しい、そんな話。
良かったねえって、よしよしって、頭を撫でて欲しい、そんな話。
あたしが、野球けっこう好きだよーと言うのを聞いて、
何で隠してた?と思ってしまったと、あなたは言った。
そのくらい僕はおかしいのだと。
ボーイが野球を好きだからだと、すぐにわかった。
ねえジゲン。
そんなこと、思ってもみなかったよ。
ジゲンの心の中に、ぜんぜん気づかず、
あたし、いったい何度、平気な顔で野球の話をしただろう。
ジゲン。
ごめん。
だけどあたし、
話せなかった。
言い訳になるのが怖くて、何も話せなかった。
悲しい顔をしてしまった。
あなたはなんて思っただろう。
*
何やってるんだろうあたし。
あの人に、何も言えなくて、
ただただ、ここに想いを吐き出して。
伝えないと、伝わらないのに。
何やってるんだろう。
もし、
ジゲンがあんなに引きずっていた元彼女が、毎日目の前にいたら、
ジョージが好きだよ、と繰り返し言ってもらえたとしても、
あたしは自分に負けてしまうかもしれない。
どれだけしんどい思いをさせているのだろうか、と思う。
こころの中の変化とは関係なく、
事実としての過去は、あたしから離れることはない。
あたしは、その過去を持たないあたしになることはできないんだ。
どうしたって。
だから、ジゲンが吐き出した苦しみに対して、あたしは何も言えなかった。
問題が、その過去を持つあたしそのものである以上、
あたしごといなくなることくらいしか、できることなんてないような気がした。
人生の優先順位なんて、はっきりしている。
大切なものを守るためなら、会社なんてぜんぜん辞めれるんだよ。
生活を変えることだってできる。
だけどそれは、今ジゲンが望んでいる答えではないような気がした。
ジゲンに好きだと伝えた日から、覚悟なんて決めてるんだよ。
手に取ることなど、許されない光だと思っていた。
だけど、取りたいと願ってしまった。
今のあたしに、他に失うものなんてあるだろうか。
どうしたらいい?と問うジゲンに、
一緒に暮らそうか、という言葉が喉まで出かかった。
それはずっと考えていたことだから。
だけど、あたしたちの生活を、苦しさから逃げるための選択にはしたくなかった。
さみしい時は一緒に眠ろうね、
お風呂が怖いときは一緒に入ろうね、
一緒に生きようねって、
そんな風に、あたたかな気持ちから始めたい、始めなければだめだ、と思った。
あたしが通ってきた30年は、あたしが前に進むことを許さないのだろうか。
望みなんてひとつだけだ。それすらも叶えることを許さないのだろうか。
あたしにはそんな資格はないのだろうか。
あなたの笑顔を守りたいなあ、ずっと一緒に笑っていたいなあ、
願いはそれだけ。それだけなんだよ。
あたしは、あたしでいることしかできない。
あたしでいることしかできなくて、辛い想いばかりさせて、本当にごめん。
だけど。
あたしは、あたしでいることしかできないけど、
見ているのは前だけなんだよ。
ジゲンとの前だけなんだよ。
見ているのは前。
前なんだよ。
楽しかった週末のことを、書き留めておきたかったけど、
こんな気持ちじゃ綴れないや。
愛すべき女友達ズと日帰り旅行に行ったんだ。
ジゲンと、アウトレットに行ったんだ。
楽しかったんだ。とても。
*
この日記に残っている、あの、嵐のような日々を、
少しずつ、消している。
1日ずつ、のその作業は、なかなか時間がかかるけど、
だけど消そうと思った。
だって、あたしはもう大丈夫。
あの日々を振り返ることは何もない。
見ているのは、前だけ。ジゲンとの前だけだ。
*
嵐のような恋だった。
それは否定しない。
だけど、
改めて振り返れば、
あんなにもはっきりと、鋭く、たびたび心を刺していた記憶が、
びっくりするくらい、ぼんやりとしたものになっていた。
まるで、違う人のお話を読んでいるような、
それは確かに自分が書いたものなのに、
とても遠いところで繰り広げられている物語のような。
そのくらい、
今のあたしのこころは、ジゲンで満たされているのに。
あたしは、
あなたが思っているよりずっと、自己中だし、薄情なんだよ。
だって、
あなたがいつも元気でいることと、
あなたとあたしが一緒にしあわせでいられること。
その2つさえ叶えば、それでいいと、
そのくらいのことを思っている。
あたしの過去を知っている人からみたら、
なんて自己中だと思うだろう。
わかってる。
ひどいことをしている。
だけどあたしは、ジゲンと生きていきたい。
こんな気持ちじゃ綴れないや。
愛すべき女友達ズと日帰り旅行に行ったんだ。
ジゲンと、アウトレットに行ったんだ。
楽しかったんだ。とても。
*
この日記に残っている、あの、嵐のような日々を、
少しずつ、消している。
1日ずつ、のその作業は、なかなか時間がかかるけど、
だけど消そうと思った。
だって、あたしはもう大丈夫。
あの日々を振り返ることは何もない。
見ているのは、前だけ。ジゲンとの前だけだ。
*
嵐のような恋だった。
それは否定しない。
だけど、
改めて振り返れば、
あんなにもはっきりと、鋭く、たびたび心を刺していた記憶が、
びっくりするくらい、ぼんやりとしたものになっていた。
まるで、違う人のお話を読んでいるような、
それは確かに自分が書いたものなのに、
とても遠いところで繰り広げられている物語のような。
そのくらい、
今のあたしのこころは、ジゲンで満たされているのに。
あたしは、
あなたが思っているよりずっと、自己中だし、薄情なんだよ。
だって、
あなたがいつも元気でいることと、
あなたとあたしが一緒にしあわせでいられること。
その2つさえ叶えば、それでいいと、
そのくらいのことを思っている。
あたしの過去を知っている人からみたら、
なんて自己中だと思うだろう。
わかってる。
ひどいことをしている。
だけどあたしは、ジゲンと生きていきたい。
僕とジョージはふたりとも、
どんなに辛い状況でも、嫌な状況でも、
希望を捨てることができない人間なんだと思う。
それは決して、
そうしたいからそうしているわけではなく、
僕たちは、そうするしかなかったのだと思う。
そうすることが一番楽だからなのだと思う。
辛い時は、どれだけ愚痴を吐いたっていいよ。
嫌だ嫌だーって言ってもいいよ。
それでもジョージが光を見ていることを、
僕はちゃんと、知っているから。
だから大丈夫。
僕には何を言ってもいいよ。
*
大丈夫、光はちゃんと見えてる、大丈夫って、
あたしは何度、ここに書いてきただろうか。
光の話は、いつも心にあった想いだけれど、
現実世界では、誰一人にも伝えたことはなかった。
なのに、
あの人は、ちゃんと知っている。
あたしのことを、見つめている。
びっくりして、
息が止まりそうだったよ。
うん。
大丈夫。
あたしはちゃんと、光を見つめている。
光を見つめることさえやめなければ、あたしは大丈夫だってことを知っている。
光を見つめることさえやめなければ、いつかちゃんと、道が見つかることを知っている。
大丈夫。
*
今日もあたたかな気持ちをありがとう。
なんだかずっと、
こころの中に、黒いもやもやしたシミみたいなものがあって、
それが何なのかがわからなくて、なかなかとれなくて、
ジゲンといても、ちゃんと笑えなかったりして。
嫌だなあーって思ってたんだけど、
今日、
隣の席のジゲンとくだらない雑談をして笑い合った瞬間、
ふいにバカバカしくなった。
なにをごちゃごちゃやってるんだ、あたしは。
大事なのは何。
そしたら、ちょっと、いやずいぶん楽になって、
ずっと居座ってた寂しさが消えた。
油断すると、
すぐに過去に負けそうになるなあ。
*
土曜日は、
ジゲンとお祭りに行ったよー。
浴衣を着たの。ふたりとも。
浴衣を着て、下駄でからんころんと歩きながら、
懐かしい町を歩いた。
屋台で焼きそばと串カツとかき氷を買って食べた。
小さな花火が上がるのを見た。
たくさんの提灯が揺れる船が、幻想的だった。
あたしがこどもの頃から毎年お参りに通っていた神社へ行ったら、
ジゲンが、神様がいる神社だね、と言った。
*
ずいぶん前、ここに書いたことがある。
こころの中にある想いの中で、
実際に声に出すのは20%、
残りの70%はここで文字にして、
最後の10%はどこにも出さない。
って。
ジゲンに出会って、伝えることを知った。
きっと今は、70%くらいを、あたしはちゃんと、声にしている。
夏の空だねーって。
川の匂いがするねーって。
伝えたいと想う。
ジゲンにちゃんと届いたことがわかる。
あたしの場所。
*
おやすみなさーい!
こころの中に、黒いもやもやしたシミみたいなものがあって、
それが何なのかがわからなくて、なかなかとれなくて、
ジゲンといても、ちゃんと笑えなかったりして。
嫌だなあーって思ってたんだけど、
今日、
隣の席のジゲンとくだらない雑談をして笑い合った瞬間、
ふいにバカバカしくなった。
なにをごちゃごちゃやってるんだ、あたしは。
大事なのは何。
そしたら、ちょっと、いやずいぶん楽になって、
ずっと居座ってた寂しさが消えた。
油断すると、
すぐに過去に負けそうになるなあ。
*
土曜日は、
ジゲンとお祭りに行ったよー。
浴衣を着たの。ふたりとも。
浴衣を着て、下駄でからんころんと歩きながら、
懐かしい町を歩いた。
屋台で焼きそばと串カツとかき氷を買って食べた。
小さな花火が上がるのを見た。
たくさんの提灯が揺れる船が、幻想的だった。
あたしがこどもの頃から毎年お参りに通っていた神社へ行ったら、
ジゲンが、神様がいる神社だね、と言った。
*
ずいぶん前、ここに書いたことがある。
こころの中にある想いの中で、
実際に声に出すのは20%、
残りの70%はここで文字にして、
最後の10%はどこにも出さない。
って。
ジゲンに出会って、伝えることを知った。
きっと今は、70%くらいを、あたしはちゃんと、声にしている。
夏の空だねーって。
川の匂いがするねーって。
伝えたいと想う。
ジゲンにちゃんと届いたことがわかる。
あたしの場所。
*
おやすみなさーい!
たぶん。
人生は、選択の連続なんだよな。
あたしの生活は、この数年でガラリと変わった。
毎日の時間を満たしていた、楽しい出来事たちからは、
なんだかとても、遠ざかってしまった気がする。
飲み会の女王って言われてたんだよー。あたし。
誘うし誘われるし、男友達と、男同士みたいに遊んでた。
たくさん騒いで、たくさん笑って、
物理的に、時間的に、あたしはとても満たされていたのかもしれないな。
この5年は、
色んなことがありすぎた。
男友達は随分減った。
周りから見ても、気軽に誘いやすいキャラでもなくなったみたい。
日々はとても平坦になった。
そして、気づいたらジゲンが隣にいて、
あたしは意識をあの人に集中させている。
*
仕事。
友達。
うまくいかないことが多いな。
大切なものを見つけたのに、
ジゲンと穏やかな時間が過ごしているのに、
あたしの心は、なんで平穏にならないんだろうか。
帰り道、無駄に3駅分も歩きながら、
そんなことを考えた日だったのでした。
それで思った。
歳をとっていく。
選択は続いていく。
道はどんどん長く、だけど細く、確実にその先へと近づいていく。
あたしは、
あたしの人生に向かっているんだろうな。
選んだ結果が今ならば、
選びきれなかったものに、くよくよすることはないのかもしれない。
だからこそ、
選ぶべきタイミングを、見逃さないように、
大切なものを、見失わないように、
油断せずに、目を凝らしていなければならないのかもしれない。
*
色々あって、ちょっと疲れてしまって、
今日は、久しぶりにふわふわした。
全部から逃げ出したい衝動に、一瞬刈られた。
月の周りがぼんやりと輪っかになっていて、とてもきれいだったから、
なんだか月が不思議だよーってメールをしたら、
すぐに、うん、不思議な月だねって、返ってきた。
あたしはこの人が好きだな、と思った。
そんな1日。
あたしはちゃんと、
あたしの場所にいる。
だけど、
午前中は休んで、こっそり講習を受けてきたのでした。
そんなことは起きない。
だけど、万が一の時に、助けられるはずなのに助けられない、
なんてことは絶対に嫌だ。
身体を変わってはあげられないけど、
あの人の心に負担はかけたくないけど、
あたしはあたしで、できることをしようと思った。
今はまだ、ひとりよがりでもいい。
あなたが、恐れることなく、一緒に前を見つめていく勇気を持てるような、
まずはあたしが、そんな女になろう。
動揺や不安に負けない、目を反らさない、
そんな強さを育てよう。
そんな連休明けのランチタイム。
さて、
仕事いってきまーす。
午前中は休んで、こっそり講習を受けてきたのでした。
そんなことは起きない。
だけど、万が一の時に、助けられるはずなのに助けられない、
なんてことは絶対に嫌だ。
身体を変わってはあげられないけど、
あの人の心に負担はかけたくないけど、
あたしはあたしで、できることをしようと思った。
今はまだ、ひとりよがりでもいい。
あなたが、恐れることなく、一緒に前を見つめていく勇気を持てるような、
まずはあたしが、そんな女になろう。
動揺や不安に負けない、目を反らさない、
そんな強さを育てよう。
そんな連休明けのランチタイム。
さて、
仕事いってきまーす。
と、言われた。
会えないのが寂しいんじゃないんだよ、と、伝えてしまったのだ。
あなたが、しんどい時や、寂しい時には、
一緒にいたいなあ、側にいたいなあって、思うんだよ、
それができないことが、寂しいんだよって。
そしたらジゲンは無言になって、
しばらくしてからぼそっと言った。
びっくりした。と。
そんな風に思ってくれる人がいるんだってことに、
びっくりした。と。
ああ、
なんて固い鎧なんだろう。ジゲンがまとっているのは。
そんなこと、ずっと思ってきたよ。
あたしのワガママを叶えてもらうよりもずっと、
あなたにワガママを言われたいんだよ。
あたしはあなたの彼女だよ?
*
ありがとう、は違うんだ。
あなたがいつも、
あたしの苦しみを、いつも一緒に受け止めて、半分にしてくれるように、
あたしも、あなたにとっての、そんな存在になりたいんだ。
求められたのならば、
あたしはいつだって、どれだけ遠くたって、
びゅーんって、飛んでいくんだよ。
あなたの苦しみを減らせるのなら、
どんな大変なことだって、ぜんぜんへっちゃらなんだよ。
それをしてあげたいと、思っているんだよ。
それをしてほしいと思われたら、とても嬉しいんだよ。
*
あたしの、あの人への愛情は大きすぎて、
その全部をぶつけることは、なんて怖いことだろうと、
最近、とても思う。
ジゲンが決して、
あたしの想いに応えなければ、と思っていませんように。
応えれていない自分を申し訳なく思ったりしませんように。
あたしのための「会いたい」なんていらないんだよー。
だけど、あなたが願うのならば、
あたしはすぐに、どこにだって、飛んでいくんだから。
同じだよ?ジゲン。
同じなんだよう。
会えないのが寂しいんじゃないんだよ、と、伝えてしまったのだ。
あなたが、しんどい時や、寂しい時には、
一緒にいたいなあ、側にいたいなあって、思うんだよ、
それができないことが、寂しいんだよって。
そしたらジゲンは無言になって、
しばらくしてからぼそっと言った。
びっくりした。と。
そんな風に思ってくれる人がいるんだってことに、
びっくりした。と。
ああ、
なんて固い鎧なんだろう。ジゲンがまとっているのは。
そんなこと、ずっと思ってきたよ。
あたしのワガママを叶えてもらうよりもずっと、
あなたにワガママを言われたいんだよ。
あたしはあなたの彼女だよ?
*
ありがとう、は違うんだ。
あなたがいつも、
あたしの苦しみを、いつも一緒に受け止めて、半分にしてくれるように、
あたしも、あなたにとっての、そんな存在になりたいんだ。
求められたのならば、
あたしはいつだって、どれだけ遠くたって、
びゅーんって、飛んでいくんだよ。
あなたの苦しみを減らせるのなら、
どんな大変なことだって、ぜんぜんへっちゃらなんだよ。
それをしてあげたいと、思っているんだよ。
それをしてほしいと思われたら、とても嬉しいんだよ。
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あたしの、あの人への愛情は大きすぎて、
その全部をぶつけることは、なんて怖いことだろうと、
最近、とても思う。
ジゲンが決して、
あたしの想いに応えなければ、と思っていませんように。
応えれていない自分を申し訳なく思ったりしませんように。
あたしのための「会いたい」なんていらないんだよー。
だけど、あなたが願うのならば、
あたしはすぐに、どこにだって、飛んでいくんだから。
同じだよ?ジゲン。
同じなんだよう。
心配をかけるような日記ばかり書いてるな。
みんな、どうもありがとう。
*
ジゲンと会えない3連休の1日目は、家で過ごしたのでした。
今日もピアノをひたすら弾いた。
夜は、麻婆豆腐を作った。
1日中、ずっとメールや電話をしながら、
一緒に、ひとりで、のんびりと過ごしたのでした。
*
朝いちばんに来たメールは、「晴れてる!」とひとこと。
窓を開けて、上を見たら、夏の空が見えたよー。
梅雨が明けたね。
本当に明けたね。
夏だよジゲンー。
あたしの部屋から見える空はねえ、
軒と軒の間から細く見える空。
ジゲンの部屋から見えるのはどんな空?
そう聞いたら、
しばらくしてから写真が送られてきた。
こんなだよーって。
その空がね、あまりにきれいで。
休日の度にさ、
おはよーって、後ろから抱きしめてもらいながら、
ジゲンと一緒に見られたら、どんなにしあわせだろうかと、
そんなことを思った。
恋しいな。
会いたいな。
一緒にいたいな。
大丈夫じゃないのに、
大丈夫って言わないで。
心配だよ。
ほっとけないよ。
側にいたいよ。
苦しむあなたをひとりにしておけるほど、
あなたへの「大切」は小さくない。
近くにいることすらできない。
*
どうか。
何事もなく、早く治りますように。
ジゲン。
ひとりじゃないんだよ。
今日は突然、
大きな、そして不条理な人事があったのでした。
で、見事巻き込まれたのでした。
正直、動揺したのでした。
ジゲンと、違う部署になるよー。
隣の席はおろか、フロアも変わる。
ジゲンの仕事のしんどさや、体調に、
今までみたいには気づけなくなるかもな。
隣の席で、本当にひとつになって一緒に仕事に取り組むことも、
できなくなっちゃうな。
色々なことを考えて、不安になった。
もちろんきっと、悪いことだけじゃないんだけどね。
同じ部署内での社内恋愛や結婚は許されないので、
いつか、うっかりばれてしまうことがあるのならば、
それ以前から離れていた方が、いいのかもしれないし。
あたしとボーイが一緒に視界に入ってくることもなくなるから、
ジゲンにしんどい思いをさせることが、少しでも減らせるかもしれない。
そりゃ動揺はしたけれど、
落ち着いて考えれば、仕事なんて自分次第だろうし、
そもそもどうなるかイマイチわかんないし、異動自体はちょっと先だし、
なんとかなるかなあ、なんて思ったりもするし。
ただ、腹が立った。
あたしは、将棋の駒じゃないのに。
*
夜は、ジゲンに会ったよ。
なかなか素直に会いたいと言えないあたしにさ、
来なさいーって言ってくれたのでした。
一緒に担々麺を食べて、
ジゲンの地元まで一緒に帰り、車で送ってもらって。
仕事における、自分にとっての「核」について、たくさん話をした。
それは、本当にひとそれぞれなものだけど、
あたしとジゲンが見ている核はとても似ている。
自信をなくしたり、迷ったり、
何やってんだろうなあって思ったりもするけれど、
ジョージがいてくれるから、大丈夫って思えるんだよ。
もやもやが、不思議なくらいに、ふっとんだんだよう。
自分の「核」を、大事なものを、思い出した。
そこをちゃんと持っていたならば、あたしはきっと大丈夫だね。
ジゲン、
あなたは本当に、鏡みたいだな。
あたしが見失いそうなあたしを、いつだって映し続けてくれる、鏡みたいだな。
*
きっとジョージも同じだと思うけれど。
なにがー?
どうしても、
自分が苦しむよりも、ジョージが苦しむことの方が、
ずっと嫌なんだ。
うん。
だけど、
こんなことに飲み込まれないでいようね。
負けないでいようね。
うん。
それでも、もし、もう嫌ー!ってなったら、
うん。
辞めてもいいからね。やしなったるー。
*
あいしてるよー。
心から思った。
今日も隣にいてくれて、ありがとう。
大きな、そして不条理な人事があったのでした。
で、見事巻き込まれたのでした。
正直、動揺したのでした。
ジゲンと、違う部署になるよー。
隣の席はおろか、フロアも変わる。
ジゲンの仕事のしんどさや、体調に、
今までみたいには気づけなくなるかもな。
隣の席で、本当にひとつになって一緒に仕事に取り組むことも、
できなくなっちゃうな。
色々なことを考えて、不安になった。
もちろんきっと、悪いことだけじゃないんだけどね。
同じ部署内での社内恋愛や結婚は許されないので、
いつか、うっかりばれてしまうことがあるのならば、
それ以前から離れていた方が、いいのかもしれないし。
あたしとボーイが一緒に視界に入ってくることもなくなるから、
ジゲンにしんどい思いをさせることが、少しでも減らせるかもしれない。
そりゃ動揺はしたけれど、
落ち着いて考えれば、仕事なんて自分次第だろうし、
そもそもどうなるかイマイチわかんないし、異動自体はちょっと先だし、
なんとかなるかなあ、なんて思ったりもするし。
ただ、腹が立った。
あたしは、将棋の駒じゃないのに。
*
夜は、ジゲンに会ったよ。
なかなか素直に会いたいと言えないあたしにさ、
来なさいーって言ってくれたのでした。
一緒に担々麺を食べて、
ジゲンの地元まで一緒に帰り、車で送ってもらって。
仕事における、自分にとっての「核」について、たくさん話をした。
それは、本当にひとそれぞれなものだけど、
あたしとジゲンが見ている核はとても似ている。
自信をなくしたり、迷ったり、
何やってんだろうなあって思ったりもするけれど、
ジョージがいてくれるから、大丈夫って思えるんだよ。
もやもやが、不思議なくらいに、ふっとんだんだよう。
自分の「核」を、大事なものを、思い出した。
そこをちゃんと持っていたならば、あたしはきっと大丈夫だね。
ジゲン、
あなたは本当に、鏡みたいだな。
あたしが見失いそうなあたしを、いつだって映し続けてくれる、鏡みたいだな。
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きっとジョージも同じだと思うけれど。
なにがー?
どうしても、
自分が苦しむよりも、ジョージが苦しむことの方が、
ずっと嫌なんだ。
うん。
だけど、
こんなことに飲み込まれないでいようね。
負けないでいようね。
うん。
それでも、もし、もう嫌ー!ってなったら、
うん。
辞めてもいいからね。やしなったるー。
*
あいしてるよー。
心から思った。
今日も隣にいてくれて、ありがとう。