倒れようがフラフラしようが孤独だろうが、
結局、仕事をせざるをえなかった日曜日の夜。

部屋で企画書を書きながら、
もうシェフのことはやめようと思った。
出会ってから、好きになってからずっと、
これだけ色んなタイミングが合わないってのは、
きっと彼はあたしの「その人」じゃない。

ダイ君とちゃんと向き合って、大事にしよう。
2兎を追うものはって言うじゃないか。
今回のことはきっとバチがあたったんだ。

ほんと、心底そんな風に思った。

誕生日会には行ってないはずのヤマ氏から、
「どうした?」とメールが着たけど、
返事をする気にはなれなかった。

月曜日。

普通に出社して、終電コースで鬱々と働く。
体調は戻らず。葛湯が主食・・・。
すると、夕方になって電話が。

・・・シェフ!

寝起きのシェフでした。

シェ「倒れたって聞いたけど、大丈夫か?
   入院したかもと思って昨日は電話ひかえたんだけど、帰れたんか?」

ジョ「うん。大丈夫ー。
   ごめんね、せっかくの誕生日会、行けなくて。」

シェ「何いっとるねん!
   一番辛かったのは倒れたジョーちゃんやろ?」

ジョ「・・・ありがと。
   誕生日会、どうだった?楽しかった?」

シェ「おお、楽しかったでー。ありがとなあ。
   また近いうちに鍋やろうなあ。お前も一緒に。」

・・・いつものシェフでした。
八方美人の、優しい男。

昨日、やめようって誓ったくせに、
しゃべればやっぱり、ぐらぐらする。

きっとあれよ。
シェフの全身から声から視線から、
あたし専用のフェロモンビームが出てるに違いない。
じゃなきゃ出会った瞬間からくらくらしたりしないよねえ。

だけど、
1年たって、よーやく学びましたさ。
この、彼の優しさに振り回されちゃいけない。

あたしを大切に大切に見つめるあの目は、まやかしだ。



その後、
ヤギ男から大丈夫?とメールが。
他の常連仲間からもメールや電話が。

少しだけ温かい気持ちが戻った、月曜日の夜。

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