何から、

2009年12月29日 日常
書けばいいんだろうな。
何を書けばいいんだろうな。

不思議な感覚で目が覚めた。

世界が、まあるくなった感じ。
こころが、まったいらになった感じ。

こんな気持ちに、自分がなるんだなんて、
知らなかった。

恋がはじまったばかりなのに、
穏やかで、穏やかで。

好きー!ってのとは、ちょっと違う。
いとおしいなあって、思うんだ。
この人がいてくれれば、あたしはだいじょうぶだって、
そんな気持ちにさせてくれる人だ。

ジゲン。

出会えてよかった。



言葉を生業にしている人だからか、
ジゲンは、ちょっとくさい。

あったかい言葉に、
あったかい言葉を返したいのに、
あたしは恥ずかしくて、つい怒ってるような物言いになってしまう。

何怒ってるんですかー、って、ジゲンが笑う。

怒ってないですもん!って言うと、
怒ってますようって、ジゲンが笑う。

あたたかい人だ。



ジゲンが隣の席に移ってきてからも、
しばらくは、あまり話をしなかった。
避けていた。
ボーイが怖いから。

30の誕生日、
たくさんの人が、祝ってくれて、
もう、あの子から卒業しようって、素直に思えて、
その頃から、ジゲンともよく話をするようになった。

いろんなことに気づいた。
ああ、この人は、本当はすごくあたたかいひとだなあって。
世の中に、壁を張っているように見えるのに、
ほんとうは、あたたかいものがとても好きで、
人を、傷つける言葉を、丁寧に避ける、そんな人だなあって。

気になっていた。
だけど、そんなことは許されまい、と思っていた。

なのに、
少しずつ、少しずつ、距離が縮まっていって。

大きな仕事を一緒にすることになった。
あたしは、全体を指揮するように言われ、
だけど、ずっと仕事に甘んじてたあたしにとって、
その仕事は現実だった。
無理を、してもしても追いつかない。そんな中で、
ジゲンは、ものすごく絶妙に、救いの手をくれた。
弱いところを、見せざるをえなかった。
弱いところを、ぜんぶ受け止めてくれた。
いや、弱いところを、見せさせてくれたのだ。
泣きたい時に、ほんとその時に、言葉を投げかけてくれる。
メールをくれる。電話をくれる。
どれだけ抵抗しても、こころがどんどんほどけていく。

まだ好きじゃない、好きじゃないって、自己暗示みたいに繰り返しながら、
多くは望まないから、でも、甘えていたいって、
このくらい、甘えていても、バチはあたらないかなって、
そんな日々だった。

ジゲンもあたしに甘えていることは、知っていた。
あたしまだ、ここに書いてなかったかな、
彼は夏頃に、とても長く付き合っていた恋人と、別れたのだ。
それはちょっと酷い失恋の仕方で、
見てられないくらい、彼が傷ついているのが、
隣にいると、痛いほど伝わってきた。

深い傷は、受け止められない傷は、
そんなに簡単には癒えないものだと、あたしは知っていて。

だから、
たとえ、ジゲンがあたしに救われていたとしても、
そのことと、恋とは、ちょっと違うって、わかっていた。
踏み込もうとすれば、きっと戸惑う。
あたしだったら、戸惑う。踏み出さない。
だからあたしも、踏み込んでは行けない。
傷つきたくないから、自分もって、

そう思っていたんだ。
 

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