NAKANAKA、

2010年2月24日 日常
時間のない、そんなこの頃。

ジゲンとは仲良しだ。

あの人と付き合いだしてから、
あたしね、昔のことを、よく思い出すようになった。

いじめが周りに溢れていた、小学生のころ。
思春期の、孤独で孤独で消えてしまいたかった頃のこと。
突然死んでしまった、いとこのこと。
子犬を殺してしまったこと。
寂しさと戦うくらいなら、思ったことなんて言わない方がマシだと、
一生懸命、「思ったことを言わない訓練」をしていた頃のこと。

浮かぶのが夢だったこと。
本ばかり読んで、空想の世界に住んでいた頃のこと。
親友と同じ人を好きになり、誰にも言えないまま終えた恋のこと。
大好きだったカフェで過ごした日々のこと。
太郎の病気のこと。
誰にも言ったことないけど、ここにすら書いたことはないけど、
どんどんあたしのこころを蝕んでいった、ボロボロだった日々のこと。

ジゲンに話したことも、まだ話していないこともある。
どれも、記憶の奥の方に、しまわれてしまっていた、
だけど、決して消えることのない過去だ。
確実に、今のあたしを作った日々だ。

その全てを、あの人は好きになりたいと言う。

あたしが悲しいことを言うと、不思議そうな顔をして、
そんな風に思わなくていいんだよ、と頭をなでる。

もっと自由になってほしい。
もっとわがままになってほしい。
まだまだ、ぜんぜんだよって。

脳みそにぐるぐる染み付いた、悪い思考の癖、みたいなものが、
1個1個ほどかれて、
その度に思い出すんだ。
あたし、あんな風に思ってたな。あんな風に悲しかったな。
あたし、がんばってたな。

そんな風に。

受け入れられないくらいなら言わない方がいいと、
だけど本当は受け入れられたいと、知って欲しいと、

あたしの性格の一番根っこに、どーんといつもあった考え方が、
ジゲンといると、不思議なくらい、小さくなっていく。

それがこんなに、心地よいものだなんて、

あたしぜんぜん、知らなかった。



こないだちょっとだけ書いた、
ジゲンの荒療治のこと。

あの人は、突然、言い当てたのだ。
ボーイのこころの病を。

あたしとあの子の日々が、どれだけ嵐のようだったかを、
何も言っていないのに、誰よりも正しく、理解していた。

鬱のようにメジャーな病気ではない。
誰かに、ちゃんと理解されることなんて、ないと思っていた。
どんな風に説明すればいいのかだって、わからなかった。

あの頃だって、
本当にちゃんとわかってもらえたのは、
同じ病気のパートナーを持つ人たちの掲示板でだけだった。

話せる日なんて、こないと思っていた。

なのに、
あの人は気づいて、
そして言ったんだ。

  本当に、すごく、辛かったね。

そう伝えたかったと。
だから話したと。

そう言ったんだ。



昨日。

会話の流れでね、
付き合う前に知ってたら、どうしてた?って、
つい、いけないことを聞いてしまった。

言ってしまってからすぐ後悔して、
変なこと聞いたー、ごめんね、答えなくていいからー!
と、話を変えた。

それからずっと、
彼は何も言わなかった。

それはとても、誠実な沈黙に思えた。

だって、嘘をつく人ではないから。
嘘でやさしさをもらったら、あたしはもっと、傷つくから。

だけど。

しばらくたって、
本当にしばらくたって、
全然違う話をして笑っていたら、
ジゲンが突然黙った。
そして言った。

  うん。

  知ってても、好きになったと思うよ。

  今ずっと、冷静に考え続けてみたんだけどさ。

  そう思う。



もしかしたら。

もしかしたら、やっぱり優しさだったのかもしれない。

だけどあたしは傷つかなかった。
信じられる、と思った。

そう思える、一番素敵なやり方で、
あの人は答えをくれた。



さてと。

寝る前にも少し、仕事でもするか・・・。

恋人ができても、ワーカホリックは相変わらずだぜ。わははー。
 
おやすみなっさい。
 

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