土曜日の夜、ジゲンと話をしたのでした。
ダメージを受けているあの人から出てくる言葉は、とてもネガティブで。
不穏な空気をごまかすように、言ったのだ。
ぼくたちの関係にも、暗雲が立ちこめてきましたねえって。
立ちこめたまま、晴れないの?聞いたら、
しばらく考えてから、わからない、と言った。
少ししてから、今度は、
壁ははったまままなの?壊さないの?壊れないの?と聞いたら、
またしばらく考えてから、わからない、と言った。
ダメだ、と思った。
このままじゃ、
ずっとこころに引っかかっているものが、
どんどん大きくなっていくだけだ。
思い切って伝えた。
あたしさ、
ジゲンを失うことが、怖くて怖くて仕方ないんだ。
本当は毎日、怖くなる。
油断するとすぐに、ジゲンとの未来に、自分の人生に、
自信を無くしてしまいそうになる。
だけど、それはあたしの悪い癖みたいなものだし、
そんな不安に囚われていたら、
大事にできるものもできなくなる、うまくいくものもいかなくなる、
そんなの嫌だから、バカみたいだから、
必死で、そんな風に考えないように、考えないようにしている。
なのに、
他でもないジゲンの口から、
暗雲が晴れるかわからないとか、壁をなくせるかわからない、
なんて言われたら、
それは、すごく刺さる。
そこまで口にしたら、
ぼーぼーと涙が出た。
あたしが泣いている間、ジゲンは黙っていて、
それから、ごめんと言った。
日曜の夜は会うことにしていたので、
明日は大丈夫?と聞いたら、
うん、と言う前に、一瞬間があってさ。
何よー忘れてたの?と聞いたら、
いや、会うのが怖いな、と思ってって。
悲しい気持ちのまま眠った。
*
日曜日。
あたしは日中はずっと
雨が降る中での現場仕事でさ。
バタバタと働きながらも、
何度も、前夜のかなしい会話が頭をよぎって、
その度に、不安を振り払って。
ようやく仕事が終わって、ジゲンが迎えに来てくれた。
車に乗り込んで、
雨だったようー寒かったようー、って言ったらさ、
おつかれさま、あったかいもの飲む?って。
そしたら。
水筒とカップが出てきたのだ。
雨が降ってたから、大変だろうなあ、寒いだろうなあ、
なにか温かいものを持って行ってあげたいなあ、と思って。
中身は、
甘いロイヤルミルクティ。
何がいいかな、と考えて、
あたしが好きだから、ミルクティにしよう、と思いついて、
コンビニに行って牛乳を買い、
普段立たない台所で、ずっと使っていないお鍋を出して、
ことこととミルクティを作る、ジゲンが浮かんだ。
ああ。
確かにあるんだ。
愛も、続けたいという願いも、
確かにここにあるんだ。
そう思えた。
こぽこぽカップについで、渡してくれたミルクティは、
あったかくて、甘くて、濃くて、
おおげさじゃなく、人生でいちばんおいしい味がした。
ダメージを受けているあの人から出てくる言葉は、とてもネガティブで。
不穏な空気をごまかすように、言ったのだ。
ぼくたちの関係にも、暗雲が立ちこめてきましたねえって。
立ちこめたまま、晴れないの?聞いたら、
しばらく考えてから、わからない、と言った。
少ししてから、今度は、
壁ははったまままなの?壊さないの?壊れないの?と聞いたら、
またしばらく考えてから、わからない、と言った。
ダメだ、と思った。
このままじゃ、
ずっとこころに引っかかっているものが、
どんどん大きくなっていくだけだ。
思い切って伝えた。
あたしさ、
ジゲンを失うことが、怖くて怖くて仕方ないんだ。
本当は毎日、怖くなる。
油断するとすぐに、ジゲンとの未来に、自分の人生に、
自信を無くしてしまいそうになる。
だけど、それはあたしの悪い癖みたいなものだし、
そんな不安に囚われていたら、
大事にできるものもできなくなる、うまくいくものもいかなくなる、
そんなの嫌だから、バカみたいだから、
必死で、そんな風に考えないように、考えないようにしている。
なのに、
他でもないジゲンの口から、
暗雲が晴れるかわからないとか、壁をなくせるかわからない、
なんて言われたら、
それは、すごく刺さる。
そこまで口にしたら、
ぼーぼーと涙が出た。
あたしが泣いている間、ジゲンは黙っていて、
それから、ごめんと言った。
日曜の夜は会うことにしていたので、
明日は大丈夫?と聞いたら、
うん、と言う前に、一瞬間があってさ。
何よー忘れてたの?と聞いたら、
いや、会うのが怖いな、と思ってって。
悲しい気持ちのまま眠った。
*
日曜日。
あたしは日中はずっと
雨が降る中での現場仕事でさ。
バタバタと働きながらも、
何度も、前夜のかなしい会話が頭をよぎって、
その度に、不安を振り払って。
ようやく仕事が終わって、ジゲンが迎えに来てくれた。
車に乗り込んで、
雨だったようー寒かったようー、って言ったらさ、
おつかれさま、あったかいもの飲む?って。
そしたら。
水筒とカップが出てきたのだ。
雨が降ってたから、大変だろうなあ、寒いだろうなあ、
なにか温かいものを持って行ってあげたいなあ、と思って。
中身は、
甘いロイヤルミルクティ。
何がいいかな、と考えて、
あたしが好きだから、ミルクティにしよう、と思いついて、
コンビニに行って牛乳を買い、
普段立たない台所で、ずっと使っていないお鍋を出して、
ことこととミルクティを作る、ジゲンが浮かんだ。
ああ。
確かにあるんだ。
愛も、続けたいという願いも、
確かにここにあるんだ。
そう思えた。
こぽこぽカップについで、渡してくれたミルクティは、
あったかくて、甘くて、濃くて、
おおげさじゃなく、人生でいちばんおいしい味がした。
コメント
うっとりしたよ♪
ありがとうーーーー☆