自分の人生に、自信を持つこと。
本当に大切なものを、ちゃんと大切にできる自分でいること。
それは、
あたしの願いであり、理想であり、
しあわせな人生のための、大きな要素のひとつだった。
なのに、
従妹を亡くしてからのこの2ヶ月、
あたしはずっと、その理想から遠いところにいた気がする。
ジゲンはいつも側にいた。
大丈夫だよ、ひとりじゃないよ、
さみしいのは悪いことじゃない、
ジョージは大丈夫だよ、
ぼくはここにいるよ、
そう、ささやいてくれていたのに。
この2ヶ月、
あたしは不安定だった。
何度か、ジゲンの前で、取り乱したりもした。
取り乱した自分に、ショックを受けた。
不安定な自分に、自信をなくした。
焦れば焦るほど、不安定はスパイラルのように大きくなって、
だんだんと、
このままでは、がっかりされるんじゃないかって、
もう既に、がっかりされはじめているんじゃないかって、
どれだけ優しさをもらっても、
不安はどうしても拭えなくて。
さびしさを、不安を、
じょうずに伝えられなくなっていた。
ジゲン思っているよりもあたしはずっとわがままな気がして、
そのことに気づかれることが怖かった。
弱さを許されれば許されるほど、
そこに依存し、もっと不安定になるような気がして怖かった。
ジゲンが、信じてくれているジョージという人間を、
あたし自身が、信じてあげられなくなっていた。
失いたくない。
失ったらどうしよう。
嫌われたくない。
あの人の理想のあたしのままでいたい。
こころにむくむくと生まれた、そんな気持ちたちは、
どんどん大きくなって、
あたしたちの邪魔をした。
そしてあたしは、
またあの人を傷つけた。
ジゲンが、とても落ち込んでいる時に、
あたしは、余分なことばかりを考えて、
ただ純粋に、あの人の味方でいてあげられなかった。
深く、傷つけた。
あの人が、あたしを、こころから求めたその時に、
あたしは、手を、握ってあげられなかった。
難しいことも、一般論も、いらないのに。
ただただ、シンプルに、素直に、
あたしは何があっても、あなたの味方なのだと、
あなたらしいあなたを、愛しているのだと、
伝えたのならば、
それだけが、あの人を救えたのに。
自分の人生に、自信を持ちたい。
あの人を大切にするということは、
あの人が、安心して飛び込める居場所であり続けること。
それは、あたしという人間を、あたし自身が、ちゃんと信じていられること。
だけどきっと、
ゆっくりでいいんだよね。
焦らなくていいんだよね。
ジゲン、
もう少し時間をください。
あたしは、
ちゃんとあたしを大切にできる人間になる。
そしてきっと、いつか、
あなたがあたしにいつも言ってくれるように、
大丈夫だよ。
怖くないよ。
ここにいるよ。
そう、まっすぐ伝えられる、あたしになるから。
あなたにとっての、確固たる居場所に、あたしはなりたい。
それが、あたしの夢です。
*
さびしいなあとか、会いたいなあって気持ちは、
やっぱり、ひとりで抱えるものではないと思う。
抱きしめて欲しいよジゲンーって、ジョージが言ってくれたら、
ぼくもすごく、嬉しいんだよ。
だっていつも、抱きしめたいなあって思ってるんだよ。
ぼくがジョージをぎゅうって抱きしめてあげたら、
ジョージもぼくも、一緒に、しあわせになれるんだよ。
強がるんじゃない。
強い人間になろう。
焦らない
少しずつ、あたしは、あたしを信じていこう。
傷つけたのはあたしなのに、
ごめんね、と何度もあなたは言った。
ううん。
ごめんなさい。
ちゃんと届いてたのに。
ちゃんと届いてたのに。
ジゲンが見てくれているあたしじゃなくて、
弱い、弱い、自分ばかりをずっと見ていた。
バカだな。
あたしは。
今日のこと、
忘れない。
前へ。
あたしはジゲンとともに、前へ生きたい。
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