どうしたら、傷つかなくなれるのかな。
わかってるの。
わかってるのに。
あたしはどうしたってダメージを受ける。
ジゲンが、
また、遠くに行っちゃった。
あたしは会社のことで弱っていて、
そんなときに触れるあの冷たい壁は、
いつもよりさらに、割れるように痛かった。
あたしは弱いな。
痛くて痛くて、悲鳴をあげた。
待とうって決めたばかりなのに、悲鳴をあげた。
甘えたかったんだ。
ただジゲンに。
一度でいい。
ジョージってただ呼んでくれたら。
無理やり扉をあけて欲しいなんて思ってない。
それでもただ。
一度でよかったんだ。
*
ジゲン。
お願い、あたしを苗字で呼ばないで。
わかってるのに、強くいたいのに、
言葉として発せられるそれは、
どうしても、いちいち、深く深く刺さるよ。
切り付けられるみたいに。
特にメールが辛いなあ。
文字として、形として、
はっきり目に残るそれをみると、
いつも一瞬、吐きそうになる。
お願いジゲン。
あの文字を見るくらいなら、
名前なんて呼ばれない方がいい。
弱いジゲンもぜんぶ包んでいたい。
だけど、
それだけが、どうしても辛い。
ひとりだなあ。
ひとりだよ。ジゲン。
誕生日、
怖くなってきちゃった。
あたしはどんな風に迎えるんだろう。
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